東京村の子供達
以前、東京ポッド許可局でマキタさんがTBS=東京村のローカル放送という見立てをしていて非常にオモシロいと思った。
TBSの人気パーソナリティは伊集院さん、宇多丸さん、ジェーン・スーさん。みんな東京出身なのだ。そしてその村長とも言えるのが永六輔さんなのではないかと。
ふと、伊集院さんが、小学生の頃、牛乳瓶のフタを集めていた話をラジオでしていたことを思い出した。
伊集院さんの通っていた小学校でで牛乳瓶のフタを集めることが流行し、あまりに加熱したため、牛乳瓶のフタと引き換えに掃除当番を変わってくれる者もあらわれた。珍しい柄のフタは消しゴムなどとも取引され、さながら通貨のように教室内で流通するようになった。
田中建少年は駅のゴミ箱からフタを回収することを思いつき、フタを求めて山手線を自転車で奔走するのだが、その臭いに、手にしていたものが紙くずであることに気が付き、そこから牛乳瓶のフタの大暴落がクラスで始まるという話。
この話が好きなのは伊集院さんの話術が素晴らしいのはさることながら、地方出身者にとって子供が山手線を自転車で回るという感覚がすごく不思議な感じがして、一種のSFのように感ずるところ。
先日も、ジェーン・スーさんの番組で地方出身者は東京に出てくる時に過去をリセットできるのが羨ましいという話が出ていた。それとは別に、税金が高すぎて実家を相続できない話とか、街並みがよそ者によって変えられてしまう話とか切ないなぁと思う。
もし、彼らが地方で生まれていたら、一生そこから出ていかず、静かに暮らしたかもしれない。ただ、生まれたところが首都であるということの悲喜交交がTBSラジオの魅力を形作っているのかもしれない。知らんけどね。
アメトーークで東京生まれ芸人やってほしいな。サカイストとか、ライスとか、面白い話が聞けそうな気がする。